中間管理職劇場 ◯◯の女

FILE20 豆腐の女 SHIORI IDOGAWA FILE20 豆腐の女 SHIORI IDOGAWA

大豆、大革命。 大豆、大革命。

FILE20 豆腐の女 SHIORI IDOGAWA
太子食品工業株式会社 井戸川詩織

PROFILE

太子食品工業株式会社
井戸川詩織
事業統括本部 企画部 副部長

入社当初は豆腐工場の品質管理を担当。その後、技術スタッフとして工程改善や新ラインの開発を担当する一方で、社会人博士課程へ進学。社会人と学生の二足のわらじをはきながら、育児もこなすパワフルレディ。

“豆腐で天下をとってみせる”

しおりは豆腐や納豆に醤油をかけない。豆の味をまず確かめたいからだ。無類の豆腐好きだったしおりにとって、この仕事にのめりこむのは時間の問題だった。太子食品工業は、青森県に本社を置く大豆製品を中心とした食品メーカー。「日本で一番濃い」無調整豆乳など、業界の常識を破る新商品を生み出してきた。気づけば朝から晩まで豆腐のことばかり考えている日もある。だからこそ思うのだ。いつか豆腐の既成概念を覆すような、新しい食品をつくってみたい。

“豆腐って地味だよね、なんて言わせない”

“豆腐って地味だよね、なんて言わせない”

もし目の前に壁が現れたら、豆腐のように打ち崩す。それがしおりのモットーだ。最初に任された大きな仕事は、「低カロリーとうふ」の開発。初めてライン設計から考えた商品だが、発売当初はまったく売れなかった。しかし商品名を「まるで木綿」に変えたらヒット。ちょっと視点を変えたり発想を転換することで、状況が180度変わることを身をもって学んだ。
この経験は、育休明けに開発した「きぬ練りお揚げ」にも活かされた。朝から晩まで実機テストを行い、技術開発のメンバーと苦節4年もかけて商品化した思い入れの深い逸品だ。完成した新製法油揚げのやわらかい食感。努力の先には、感動の瞬間が待っている。
一見、地味な大豆製品。でもその可能性は無限大。しおりは今の会社を、豆腐のイメージそのものを変えてしまうような、日本一の豆腐メーカーにしたいのだ。

“失敗なんて、人生になんの傷も与えられない”

“失敗なんて、人生になんの傷も与えられない”

すべてが順調なわけではなかった。育休復帰からしばらくは、仕事がまったく思いどおりに進まなかった。他の管理職は全員男性。スランプに陥ったしおりは、他の社員と比べるようになった。自分には男性のような力強いリーダーシップも自信もないし、子どもがいるから仲間と共有できる時間も短く、信頼関係も築きにくい。
ついにしおりは、管理職にふさわしくないと自ら役職を外してもらうことに。どん底にいた彼女を救ったのはあるセミナーだった。リーダーシップとは上から人に指示を与え動かすスキルではなく、メンバーが自ら動けるように、環境や雰囲気をつくり出すスキルであると知った。しおりは、男性的なリーダーを目指すのはスッパリ辞めた。自分の目指す価値や仕組みに賛同してくれるメンバーをつくることに注力しようと決意。
しおりは探し続けている。これからも家族の食卓にあがるような商品を。ずっと受け継がれる「おいしい」を。そして、豆腐のようにやわらかく愛される、しおりだけのマイウェイを。

To be continued....

SPECIAL CONTENT プロが伝授!
お豆腐をおいしく食べるコツ

お豆腐はこう食べる!
  • 料理する時、最初に冷蔵庫から出しておく。
    常温に近い17~19度が一番おいしい!
  • お豆腐は大きめに切った方が豆の味が楽しめる。
    細かいと味が流れ出てしまうとか。
忙しいあなたへ!時短お豆腐レシピ
・ひややっこ
先に冷蔵庫から出して常温に。
ネギのみじん切りにごま油と塩を混ぜてのせる。
ネギの辛みが苦手な方(子ども)は、フライパンで加熱すると◎
・湯豆腐
お豆腐をゆで、自然に浮いてきたらすくい上げる。
水が白く濁るまでゆでるとゆですぎ。豆乳の成分が流れ出てしまうので注意。
鰹節をお醤油でひたひたにしたものをのせて食べて。
プロが伝授!お豆腐をおいしく食べるコツ

太子食品工業株式会社

青森県三戸郡三戸町に本社を置く、大豆製品を中心とする食品メーカー。
日本で初めて遺伝子組み換え大豆不使用を宣言するなど、伝統の味に努力を重ね、安心・安全を実現する取り組みを続けている。

OTHER WOMEN