中間管理職劇場 ◯◯の女

FILE16 白シャツの女 RUMIKO YAMAGUCHI FILE16 白シャツの女 RUMIKO YAMAGUCHI

服は生き返る。 服は生き返る。

FILE16 白シャツの女 RUMIKO YAMAGUCHI
株式会社ルビー 山口ルミ子

PROFILE

株式会社ルビー
山口ルミ子
技術コーチ

工場で働くスタッフの技術指導を行う。実技試験もある年1回の国家試験(クリーニング師/スタッフ全員受験)はコーチの腕の見せどころ。洋服を買う時は、デザインよりも素材で決めるタイプ。

“ハンドルを握る仕事したい。ただそれだけの理由だった”

トラックが運転したくて、クリーニング会社に就職した。車が好きだったルミ子は「トラックに乗れそう」という先入観だけで建築現場の監督助手になったが、全然チャンスが回ってこなかった。そのころ偶然見かけた求人チラシで、クリーニング工場の配送スタッフを募集していた。ルミ子は飛びついた。
ルビークリーニングは関西地域で250店舗を誇る一大チェーンだ。職場には女性の比率が高く、子どもの用事があれば「どうぞどうぞ!」のノリでお互い支え合うような明るい社風が魅力。ところが、毎日上機嫌でハンドルを握っていた20歳のルミ子は、専務の一言で最大の転機が訪れる。「明日から工場な」。

“絶望した先で、天職と巡り会う”

“絶望した先で、天職と巡り会う”

配送時代のルミ子は、「1秒でも早く出発したいから」と工場の仕上げ作業を手伝っていた。見よう見まねだが、これが上手い。
工場勤務に変わりルミ子の才能が一気に開花する。工程のすべてを把握し、すべての作業を誰よりも早く、美しく、完璧に仕上げてみせる。常に笑顔で周囲を盛り上げ、後輩の指導も丁寧とあって、課長まで進む。ステップアップは順調に見えたが、あっという間に笑顔が消えてしまった。
ルミ子は、課長として人と時間を管理するのが大の苦手だった。つぶれかけていたルミ子を見かね、サブマネージャーが話を聞くと「できない、辛い」と苦しい心中をぶちまけた。しかし、「もう、辞めんねんな?」。この問いにだけは答えなかった。

“お客様を想う気持ちがあれば、やり方は人それぞれ”

“お客様を想う気持ちがあれば、やり方は人それぞれ”

仕事が好き。だから辞めたくない。本音をくみ取ったサブマネージャーが社長にかけ合い、技術コーチ・ルミ子が誕生。その結果、他の管理職も技術指導はルミ子に任せて自分の業務に専念できるし、会社も優秀なスタッフを手放さずに済んだ。
ルミ子は「お客様を想えば、技術はついてくる」と考えている。「キレイになった!」と喜んでほしいからさらに練習する。上手くなって自信がつけば、もっとがんばろうと努力する。
成長の推進力は、お客様と社員の“喜び”にある。だから、得意分野は違ってもいいし、どうしても苦手なことは無理をさせない。ルミ子が課長からコーチに変えてもらったように、得意・不得意をチームで分担してカバーし合ってこそ、質の高い仕事ができる。
「お客様みんなに、喜んでほしい」。ルミ子の想いがつまった真っ白なシャツが、今日もトラックで運ばれている。ルミ子はやっぱり、この仕事が好きだ。

To be continued....

SPECIAL CONTENT クリーニングコーチに聞く!
洋服とキレイに付き合うポイント3

その1 こすったらアカン!
大事な服にシミがついてしまったら、たたいて水分を取る程度にとどめて素早くクリーニング店へ。
ゴシゴシこすると汚れが繊維に染みこんで落ちにくくなる。
シミ抜き専用の洗剤もあるが、シミと洗剤の化学的な相性が悪いと取れなくなってしまうことも。
その2 素材をチェック
服を買う時は洗濯表示を必ず確かめること。
「ドライクリーニング× 洗濯×」というまったく洗えない製品もある。異素材を貼り合わせてあるボンディングのコートなどが要注意。
また、一部分でもレザーが使われているアイテムは、クリーニング時に別料金が必要。
その3 ビニールは外して保管
クリーニングに出した衣類が戻ってきたらすぐにビニールカバーを外すこと。
つけたままにすると変色の原因に。
ホコリよけには、通気性のいい素材でできた衣類カバーや着なくなったシャツがおすすめ。
クリーニングコーチに聞く! 洋服とキレイに付き合うポイント3

株式会社ルビー

1966年創業のクリーニング会社。あえてサービスマニュアルを設けていない。スタッフを信頼することで、「クリーニングというサービス」を通じて感動を届ける。
ガンコなシミをキレイに落とす「ロイヤル仕上げ」が好評。

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