中間管理職劇場 ◯◯の女

FILE11 ケミカルの女 REIKA TAKEI FILE11 ケミカルの女 REIKA TAKEI

下町から、化学反応を。 下町から、化学反応を。

FILE11 ケミカルの女 REIKA TAKEI
株式会社島田商店 竹井礼香

PROFILE

株式会社島田商店
竹井礼香

大手IT企業の購買部を経て今の会社に転職。システム管理、営業事務など裏方業務に徹する。相手が社長でも言うことはハッキリ。趣味は登山。お泊まりコースは仲間と出かけるが、日帰りなら“おひとり様”でもガンガン登る。

“ たまたまの出会いが人生を変えることもある”

東京タワーの明かりは24時に消える。
礼香の以前の勤務先は、窓から東京タワーが見える都心の大手IT企業。残業は当たり前で、タワーが真っ暗になる瞬間をデスクから見届ける毎日に疲れ切って辞めた。だから「定時で帰れるなら」と、それだけの理由で、たまたま紹介された下町企業に転職を決めたのだ。
転職先の島田商店は、墨田区の工業地帯で伝統的な塗料を販売していたが、40年前に業態を多角化。現在の主力事業は、水の消毒に使われる塩素の生産と販売だ。「生き残るためには新しい事業を始めるべきだ」。現社長の叔父でもある専務が主導し、塗料のノウハウを生かした工業用薬品事業へと大きくかじを切ったことがアタリだった。

“自分が面倒くさいことは、みんなも面倒。だから改善する”

“自分が面倒くさいことは、みんなも面倒。だから改善する”

パソコンは人数分そろっていない。伝票の保管はすべて紙。以前の職場との環境の違いに戸惑っていた礼香に、真っ先に手を差し伸べたのは専務だ。公共事業の入札会場、取引先、工場などあらゆる場所に連れ出してくれた。
仕事の全体像が見えてきた礼香は、まずは紙で管理されていた伝票類のデータ化に着手。次に、社員がバラバラに持っていた情報を共有できる形に置き換えることで、チームとして協力できる体制を整えた。
礼香は面倒くさがりだ。だからこそ、みんなが無駄なく、効率的に働けるように頭をひねる。平日はサクサク仕事を片付け、キッチリ定時であがって、土日祝日は仲間たちと趣味の登山に没頭する。ワークライフバランスの理想形だ。

“古い会社だけど、みんな新しいモノが好き”

“古い会社だけど、みんな新しいモノが好き”

今や会長もパソコンで資料を作成するようになった。
この2〜3年で社員は倍増し、今年は本社社屋の建て替えと工場の新規建設が始まる。工場新設は、車の排ガスを浄化する尿素水のニーズが高まっており、生産体制にテコ入れするためだ。グループ会社で販売を始めた、業務用の除菌剤を個人向けに調整した新商品も人気。パッケージがオシャレで、スカイツリー内のショップでの売り上げも好調だ。
まあいいか、で選んだつもりだったけれど。
礼香が家庭の都合で3ヶ月の休暇を取って復職した時には、社長も社員も取引先までもが「おかえり、本当に待ってたよ!」と迎えてくれた。礼香の返事はもちろん「ただいま」。
帰り道、少し遠回りして荒川沿いを散歩する。夕暮れ空に輝くスカイツリーを眺めて思う。今日も、そして明日も続いていく毎日を、大切に生きよう。礼香はこの街が好きだ。

To be continued....

SPECIAL CONTENT [礼香の休日]
プライベートにオススメの山3選!

水晶岳:
他の山を越えてやっとたどり着ける秘境。もう二度と行けないかもな、と思いながら一歩一歩を踏みしめた。入念に準備して3泊4日で行きました。
北岳:
日本で2番目、富士山の次に高い山。ここの絶景に惚れ込んで、山登りが趣味になりました。都内から1泊コース。
三つ峠:
富士山が見えて爽快! 夏ならハイキング+αの装備で行ける日帰りコース。
初心者に一押しです。
[礼香の休日]プライベートにオススメの山3選!

株式会社島田商店

水質管理するための薬品や、病院や介護施設で使われる低毒性の除菌剤など、水回りの衛生環境を整える薬剤が主力。車の排出ガス規制をクリアするために使われる尿素の生産など、環境分野にも力を入れる。創業90年の化学工業薬品会社。

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