中間管理職劇場 ◯◯の女

FILE05 家具屋の女 AKANE YAMADA FILE05 家具屋の女 AKANE YAMADA

空間で採寸せよ。 空間で採寸せよ。

FILE05 家具屋の女 AKANE YAMADA
株式会社クリーブラッツ 山田茜

PROFILE

株式会社クリーブラッツ
山田茜
製作部製作2課

椅子、ベンチ、壁面マットの新規製作・張り替えを担当。基本的に自由人だが実はマメ。カフェやレストランに入っても、家具ばかり気になってしまう。

“「できあがり」がすぐ見えるのが、家具づくりの楽しみ”

自由な道を求めて。
服が好きだった茜は「洋服の人」になりたくて、服飾専門の大学に進学したものの、息が詰まってしまい、気づけば服を仕事にしたいとは思わなくなっていた。だから、商業用家具がどんなものかよくわからぬまま「ミシンを使える人」を募集していた今の会社に入社し、「家具の生地を張り替える人」になった。
「たっての糸〜、よっこォの糸〜」。作業場から茜の歌声が聞こえる。音程もサビの歌詞すらも自由すぎるけど、中島みゆきの『糸』だ。伸び伸びと仕事できるこの環境だからこそ、彼女は思う存分に力を発揮できる。

“過ぎたことをクヨクヨしない。次で挽回する”

“過ぎたことをクヨクヨしない。次で挽回する”

設計事務所や工務店が引いた店舗図面にあわせて、什器や家具をあつらえるのがクリーブラッツの主な業務だ。壊れた家具の修理も引き受けている。ソファなどの縫製は外注することが多かったが、茜の入社により自社対応が可能になって「製作2課」が設置された。責任は重かったが、初めは失敗続きだった。注文した生地が足りない、指定日に届かない。営業担当者がメーカーまで取りに行くなど、周囲のフォローに助けられた。ミスのたびに落ち込んだ茜を、「気にしても元には戻らない。次に気をつければいいんだよ」と、先輩は励ましてくれた。そうして茜は、絶対に同じミスをくり返さなくなったのだ。

“自由にやっていることが、誰かの役に立てるなんて”

“自由にやっていることが、誰かの役に立てるなんて”

ずっとこの会社で働きます! とは言わない。先のことはわからないから。
ただ、茜は今まで一度も会社に行きたくないと思ったことがないし、仕事が面倒くさいと感じたこともない。たとえばボロボロになったソファを修理することになっても。傷んだ生地をはがして型をとり、新しい生地を裁断して縫い合わせ、それを上司が取りつけたら、ピカピカのソファが完成する。「さすが私たち! 天才!」とハイタッチするこの瞬間に向けて、黙々と作業を進めるのだ。
茜は担当した仕事はすべてノートに記録している。設計図や数字を細かくメモし、伝票や生地のサンプルを貼りつけるから、パンパンにふくらんでいる。細かい文字とまっすぐな線で書かれたこのノートに、茜の素顔が見える。
破天荒だけど本当はすぐに落ち込むし、小さなことが気になって几帳面でマメ。そして仕事には人一倍ストイック。だからこそ彼女は、誰よりも自由に、誰よりも誠実にこの仕事に向き合うのだ。

To be continued....

SPECIAL CONTENT 椅子を選ぶとき、プロはここに注目!

その1 裏側を見よ
椅子は必ず裏側をチェック。座の木枠の木材がつぎはぎだったり、座面のベニヤが薄いものは使っているうちに折れてしまうことも。
その2 タッカーのラインを確認
タッカーとは、生地などを止めているホッチキスのような金具。
タッカーのラインがガタガタだと、他の部分も手抜きな可能性アリ。
その3 柄合わせでわかる
柄物は、生地を縫い合わせている部分や、背もたれと座面で柄を合わせているかチェック。しっかり柄まで合わせているものは、丁寧な仕事をしている証拠です。
家具を選ぶとき、プロはここに注目!

株式会社クリーブラッツ

商業用家具の卸売り、製造販売からメンテナンスまで引き受ける横浜の会社。
設計やデザインに沿ったオーダーメイド家具が評判。

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